詩人:凜一
砂浜の足跡が
途中でヒトリぼっち
君が引き返した闇を
何度も振り返るけど
残ったのは
あたしのとは逆さまの
寂しい足跡だけ
君は海
あたしを溺れさせて
はなさない
はなれられなかった
遠く漂流していたよ
もう帰れない
寄せてはかえす
波に手を触れた
冷たくてさらさらの
君の手のヒラを想う
そっと砂を握れば
涙ばかり
溢れてくる
ああ
このまま
飛び込んでしまおうか
君がいないなら
本当の海に包まれたい
君のにおい
君の声
好きだったから
サヨナラの海にさえ
溺れていたい
2004/06/17 (Thu)