詩人:高級スプーン
貴方はミイラ
触れるとすぐに
崩れてしまうの
目の前から
消えてはいつも
何処で何をしているの
手を伸ばしても
届かぬ距離に
貴方が居てくれたなら
苛立ちを
感じながらも
希望だって
抱けたでしょう
散々楽しんだ後
尻尾を巻いて
逃げる位なら
逢いたくなかった
出会えただけで
嬉しかったのに
叶わぬ夢が欲しい
悦びは手に入らないから
楽しめるものなの
私は
貴方の影を
追いかけて
掴めずに悶えて
満たされない心に
砂を注ぐ
浅い夢の中でなら
私の好きな
異なる貴方に
抱いて貰う事だって
出来たのに
2004/12/23 (Thu)