詩人:どるとる
夜を待ち遠しくさせているのは
ずっと忘れていた寒さのせいだろう
かじかんだ手を こすりあわせながら
雪が降るのを君は 待っている
テーブルの上のスノードーム
君が去年くれたプレゼント
手にとって 眺めてみたよ
君は 今頃何をしているだろう
気になり出したら眠れない
夜の終わりを告げる 白い雪が
街を 覆いつくして夜が明ける頃には
膝まで 積もっているだろう
電話の向こうで 笑っていた君
何がそれほどまでにおかしいのだろう
カレンダーを一枚めくるたびに
季節の移ろいに どこか心は揺れて
仕事も うまくいってる訳じゃない
たまには失敗だってするけれど
恐れてばかりもいられない
強がりでも意地っ張りでも
勇気を持って 歩いて行くんだ
クリスマス間近の街は浮かれて
赤と緑の電飾で きらめいて
君は僕のためにマフラー編んでいる
立ち止まり見上げた夜空に
流れる星は 輝いて
光を 降らせる
言葉さえ 凍りついたように 口を閉ざして
夜の終わりを告げる 白い雪が
街を 覆いつくして夜が明ける頃には
膝まで 積もっているだろう。