詩人:どるとる
君をなくしてから 随分僕は変わったよ
必要になってから探すような体たらく
こんな僕でも君のこと 幸せにできたかな
君が知りたがったあの星の名前や花の色
寂しそうな遠くの町明かりが揺れた
言葉もなく 僕は恋に落ちた
手を 伝ってぬくもりは届いた
出来損ないの 紙飛行機
あの屋根を 飛び越えていく
少し背伸びして やっと見える幸せ
遅れてささやいた 愛してる
キスが下手くそねと君はよく笑った
桜も今年も終わりだねとごまかした
積み重ねたのは時間ではなく思い出
眠くなるまで言い合ったお互いの好きなとこ
嫌いなところもいつか好きになれたらいいな
陽射しにふれたような 暖かな手ざわり
僕を 君は軽々 幸せにしてしまった
人にはどうして終わりがあるんだろう
命があるために永遠を持てない
いつの間にか 隣には隙間が空いた
なくしてはじめて気づいたんだ
一秒にさらに 一秒が重なってゆく
膨大な時間の 連なりが
人の一生になっていくんだな
それは なんて凄いことなんだろう
僕は 面食らったようになる
言葉もなく 僕は恋に落ちた
手を 伝ってぬくもりは届いた
出来損ないの 紙飛行機
あの屋根を 飛び越えていく
少し背伸びして やっと見える幸せ
遅れてささやいた 愛してる。