詩人:千波 一也
見栄えが悪いのは
確かなことかもしれない
不器用な折り目を
きっと誰かは笑うだろう
けれど
きみの手のなかにしか無い体温を
きみにしか生み出せない安らぎを
わたしは知っているよ
きみが思うより
わたしは知っているよ
贈る前から
怯えたりしないで
肩を落としたりもしないで
きみにしか見えないひと
きみだけが見つけたひと
その喜びゆえのプレゼントなら
きみのほかには
贈れる者など無い
リボンの色ではなく
包みの中身でもなく
ましてや値段でもない
ありきたりな大切さについて
ようやくきみは
初心者になるわけだから
不安な気持ちはよくわかる
けれど
わたしは知っているから
きみから生まれたわたしには
きみが
よくわかるから
届くといいね、
そのプレゼント
かつてわたしは
もっと遠くにいたんだよ
きみに会うまでは
届くといいね、
そのプレゼント