詩人:どるとる
今夜 みんなで集まって見にゆくぞ
なんとか流星群
この街でいちばん高い丘にのぼって
そこから眺める夜空は
とても綺麗だろう
天体観測なんて 洒落たものじゃない
ただ図鑑と照らし合わせて
星の名前をあれこれと探すだけ
あの頃の僕らの生き方を 今の僕らは見習わなくちゃ
大切なことを 忘れたまま生きてる
僕らは 悲しいから
追いかけるんだ あの日なくした
星のあしあとを
思い出が残していった影を
大人になって ため息ばかり吐いてる
楽しくもないのに笑って
何のために僕はいて
誰のために生きているのかさえ
皆目わからない
いつの間にか 義務的に生きてる
教科書を 広げても知識は 得られても
計算しても 答えは出ない 本当の大事なものは自分で見つけるんだ
誰かをはじめて好きになったときの
あの胸の痛みを思い出して
少しだけ 人間らしくなれた気がした
駄目な自分自身を
殴れるのは自分しかいないと気づいて
気がすむまで殴った
涙が傷に染みた
廃線になったレール 赤く錆びた切り返し地点
隙間からのぞく青空 伸び放題の雑草
少しはマシに なれたかな
あの頃の僕らの生き方を 今の僕らは見習わなくちゃ
大切なことを 忘れたまま生きてる
僕らは 悲しいから
追いかけるんだ あの日なくした
星のあしあとを
思い出が残していった影を。