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[151916] 僕の町の夕陽

詩人:どるとる


今日も見れるかな、見れるだろう
大好きな僕の町の夕陽は
オレンジ色に空は染まって
燃えるような優しい気持ちがなぜかこみ上げて
今なら誰にだって笑えてしまえるような気持ちだよ

窓から見える小さな四角形の景色の向こうに広がるいつもの町の景色
あんまりいい眺めじゃないけど空だけはいつも僕を見守ってくれているようにどこにいてもこの窓の向こうにいてくれるよ

大げさなくらいに
今日に手を振って
さよならを言った
だんだん暗くなっていく空 夜という怪物に食べられてしまう

幼いときよくこわかったんだよ
夜がなぜかこわかったんだよ
あんなに綺麗な夕暮れを食べてしまうから

でも夢から覚めていつの間にかうつむいてばかりいた顔をそっと上げれば
窓の外には昨日と何ら変わらない夕陽が僕を照らしてる

きっと僕は夕陽のように1日ごとにひとつずつ魂を空に捧げてるんだね
だからやがて
僕らはやがて
天にかえるのです
でもまだ若い今は
家まで帰るだけだ

僕の町の夕陽は今日も夜の胃袋の中へ消えていったよ
街路灯が町にポツリポツリつきはじめて
気づけば 布団の中

切なさともどかしさが混ざったため息吐き出して
なかなか眠れずにいる夜
月が輝いてる空が見える
あそこには夕陽がいた
今はいない夕陽が

明日までさよならだ
なんとなくきこえた気がした夕陽の声
学校へつづく坂道のほうから昇ってくる夕陽が今日もまた空を染めて
終わりのチャイムに見送られるように夜に身をあずけてゆく

ああ 僕はただ何も言わず立ち尽くす窓辺

当たり前なことだ
でもなんだか
切なさつのるものさ
僕の町を照らしていた夕陽が明日もおなじ夕陽であるように願いながら 願いながら 目をつむる

少しずつ重たくなるまぶたの中にうつった夜を忘れない
君が僕を覚えていてくれるなら。

2010/01/04 (Mon)
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