詩人:千波 一也
つなぎ忘れた何かを探そうとして
それすら不意に
忘れてしまう
星空は
いつでもその名を受け取りながら
毎夜を必ず終えさせる地図
瞳がうつす一瞬を
嘘かと惑い
ときには真逆に
小さな器の泡立ちさながら
旅の定義が旅に出る
ステラ、
思いのままにすべてが動くなら
世界は魔法を語らない
ステラ、
孤独はいつも氷のそばにある
ぬくもりを知らずにはいられない
上手な氷のそばにある
夜を
たどれぬ指の奥底に
うつくしく残された夜を
あこがれながらも
訪れぬ夜
失うことを拾い集めて
未明を眠る
明白に
遙か
とおくに響く歌声の
なじみの理由を知らないままで
ステラ、
みあげる胸は空っぽで
ステラ、
許されたいから
染まらない
ただ一度だけ