詩人:どるとる
いつまでも終わらない宿題のような
絶え間なく積み重なってく時間の掟で
がんじがらめに縛られたまま
流れにまかせて ただ泳ぐのなら
自由など 永遠に見えはしないだろう
旅人になるのなら 傷を抱くことだよ
僕はまたひとつ 大人になってしまった
歳を重ねて 威張りくさって
偉くなどないのに 見栄ばかり張って
終電も過ぎた 真夜中の 駅のホーム
ベンチに座って 明かりに 話しかけていた
君は 少年のまま 今も変わらない歌を歌ってる
君の青春は きっと流行りのペンケースと真心ブラザーズ
僕はまた ひとつ嘘に救われて狡くなる
もう引き出しは ひとつもない
日比谷線の窓の外 ぽっかり浮かぶ月
言葉にしたら きっと敗けを認めたことになるだろう
負け惜しみでも強がるほうがいい
その時流れた涙は星になった
そういうことに しておこうか。