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[192909] 太陽

詩人:どるとる


遠慮もなく落ちてくる 否定できない
思いに僕はうなずきながら
また白旗をあげるよ

夜明け前の出来事だったと思う
ない頭を捻って編み出した 打開策

階段を 一段抜かしでのぼるのは
それはつまり面倒を避けるためだ
でも いつだってそれが幸をなす わけじゃない

容赦なく 注がれる陽射しの熱光線
ビルの間で 喘ぐように見上げた 先にある太陽

ただ 青く染まってく夏を ポケットに
しまい忘れてしまっただけ
だらしなくベロンとはみ出してるよ

迷路みたいな 道
迷うのは 先刻ご承知
でもいざ 現実を垣間見ると 卑屈になる

何かと 楽をしたがるのは ただ面倒を避けるためだけじゃなく
息つく余裕を 持ちたいからだったりするんだよ

僕は自転車に乗って探しているんだよ
地図にないその場所
坂道に差し掛かったならギアを変えて
一気にかけ上れ
ラストスパートを
頂上まで 息もつかないで

多すぎる選択肢の中から たったひとつの道を選んで
それを未来と 呼べという無理な 相談

それは選択肢という目眩ましだ
その向こうには誰かの思惑がありそうで

容赦なく 注がれる陽射しの熱光線
ビルの間で 喘ぐように見上げた 先にある太陽

忘れてた夏を 今僕は 思い出していた
気づいたら 長い夜が明けていた
降り続いてた 雨もすっかりやんでいた。

2016/11/13 (Sun)
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