詩人:千波 一也
きみのバスが遠ざかり
ぼくはちぎれて
半分になる
照れくさいぼくを
きみが思い出すとき
薄闇はきっと匂うから
けなげに告げよう
離れた場所で
あすの名を
ゆずり合えば
わからなくなる
ささいなところで
ほんとうは許したい
のに
こどもでごめんね
お互いさまでも
優しさのため
きっと
いつでも
誕生日のように
迎えにいける
ぼくだと
誓おう
ばいばい、がーる
ぼくはいつか、
いつかの
少年
もう少しなら
不器用でいいはずだから
涙について
物語でいよう
声にはならなくても
つたわるように
半分だけでも
その、わすれない手で