詩人:saixai
見上げればいつでも曇り空。
そんな国があったとさ。
その国の人々は知ってたよ。
いろんな雲を知ってたよ。
白色?灰色?ねずみ色?
明るい?暗い?薄い?厚い?
でも曇り空ばかりだから
皆うんざりして
空を見るのをやめちゃった。
もぅ何でもいいよ。
どんなのでも気にしない。
いつものことだ。
どうせ曇りだ。
それでも
空を雲を大好きだった少年は
いろんな雲を楽しんでたよ。
そして
あるとき少年は
雲の隙間に青空を見た!
錯覚?違うよ。確かな青空!
すぐに雲が押し寄せて
青空を隠しちゃった。
少年は青空が確かに在るってことを
知ったのさ。
そして
少年は大人になっても
空を見ることをやめなかったのさ。