詩人:ちこ
守りたい人を 見つけてしまったら
あの人を守らなくてはいけないと気付いてしまったら
自分のすべてをかけてでも
守りたい人に 出会ってしまったら
あの人を守るために
強くなりたいと願う
強く 強くなりたいと
人は自分を守るために
自らにいくつもの飾りをつける
その飾りは
時が経てば経つほど
傷つく事を恐れれば恐れるほど
重なっていく
だけど
大切な人を守るには
その飾りは重すぎて
今まで自分を守ってきたもの全てを捨てなければいけない
そうしなければあの人を守りきれないから
飾りを捨てた人間は
もっとも弱い自分をさらけ出す
そして
隠し続けてきた自分の弱さを 情けなく思う
自分はなんて弱い人間なんだと 涙を流す
だけど
“誰かを守りたい”
そんな想いこそが 一番強いものだってこと
悔しくて流すその涙こそが 一番美しいんだってこと
それに気付いて
前を向いて生きていくというこそが
一番強い生き方だということ
それを知らない人は弱い
それを知らないあなたはまだ弱い
本当の愛を知ってからこそ
人の人生は始まるのだから