詩人:花
たったひとつくらい
永遠があってもよいじゃない
夜の鳥が朝へ向かって
飛んでいく
『女の人は月に一度生まれ変わるんだよ。だから綺麗なままなんだ』
何度も恋をして
何度も人を愛せたのは
生まれ変わったからなんだね
新しい自分で
新しい水を注いで
記憶を何度も上書きしたよ
見知らぬ土地で手を繋いで
初めてのニオイに包まれて
初めてのキスをして
初めての夢を見た
たったひとつくらい
永遠があってもよいじゃない
この想いに嘘はなかった
死ぬまで一緒に居たかった
この想いに嘘はなかった
たったひとつの永遠を探して
たったひとつ永遠がほしくて
その度に
永遠などないこと突きつけられる
夜にうたって
夜に鳴いて
あんなに苦しかったのに
美化されていく
ますます苦しくなって
ますます悲しくなって
夜に鳴いて
夜に泣いて