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詩人:チェシャ猫
夜の囁きにつられてふと見上げたその空には
ほら あの日と同じ星達が
変わらずに僕らを見つめてて
手を伸ばせば この胸に抱けそうな気がして
幼い両手をそっと握りしめた・・・。。
どこまで走ってみても
僕の背中を滑り落ちる月の光のように
少しだけ近づいたと感じたその距離は
願えば願うほどまた遠くなり
もう絶対に離さないって 強く握り締めた
この両手をそっと開いた その時にはもう・・・
星なんてどこにもなかったんだ。。
届かない場所で歌えるほど
僕はロマンチスチストにはなれないし
一人の夜に星の瞬きを子守唄にして眠れるほど
そんなに強くもなれないけれど
それでもまた僕は祈るんだ
君といた夏 星空の下で
振り返る二人は微笑っているから
今もどこかでこの夜に抱かれて歌う君が
あの日のままであるようにと
零れた涙には月が微笑っているようにと・・・。。