詩人:夕凪
実家の父の元へと
向かう道の途中
私の少し後ろを
歩いていた兄が
急に笑い出して
私に言った ‥
お前の後ろ姿
歩き方とか ‥
元気やった頃の
母さんに
そっくりやな ─‥
不意打ちの言葉に
立ち止まる
そんな私の横を
笑いながら
スタスタと
追い抜いていく兄 ‥
その後ろ姿を
見ながら思う
お兄ちゃんかって
お父さんに
そっくりやのに(笑)
兄にそう言おうと
したけど
止めておいた
父親譲りの
不器用さんは
照れ隠しに
四苦八苦しそう
やもんね 。