詩人:千波 一也
わたしたちを、
平等に迷わせる不規則性
未完成であることだけが
確かな終わりを撫でている
いつもいつも
こぼされてゆく気配のなかに
鵜呑みにされた
わたしたちが
いて
かき混ぜられて、
未来を
つぶやく
「やさしいわがままがあるとすれば、
「いいえ、
「それは軽んじられ過ぎた細やかさとして
「すでに
「手遅れに、
「そこかしこに千切れている、もの
透明にはずれてゆく疑い、
或いは
それらの重なりに
のせられてゆく過ち
よどみなく
けがれてしまう純粋さのわけは、
なぜだっただろう
日付をずっと消せないような
罠たちの永遠に
入口は、ない
なすがまま
出口を頼っていたのだろう
気づいていけない痛みを連れて
築いてしまう、
わたした
ち