ホーム > 詩人の部屋 > 千波 一也の部屋 > 禁じられた四月 > 投票

千波 一也の部屋  〜 「禁じられた四月」への投 票 〜

  • 千波 一也さんの「禁じられた四月」に投票します。
  • 不正防止のため投票は「詩人の部屋」の登録者のみに制限させて頂いています。
  • ユーザーIDとパスワードを入力して「投票する」をクリックしてください。

[127657] 禁じられた四月

詩人:千波 一也


どこか遠くへおもむけば

わたしの近く、が増してゆく


いつも近くの

わたしのつねを

だれかは、異国と

語るだろう




冷静に燃えながら

情熱的にこごえ

停止する

四月、


ほんとの陰と

ほんとの日向とを

おもむろに、

奪い




はじまりかけた過ちを

欠けさせた日の記憶


そのつぐないは

いつ、どのように

終わるべきだろうか




寒暖の差が

あゆみ寄りきらない四月、

手のなかで握る透明が

汚れてゆく、


けれどそれは

ふたつと無い習わし



よく似た形で

禁じられかたの有り様が

水たまりのうえに

揺れている、

のが見える



まだまだ浅い

春の底


2008/06/11 (Wed)
ユーザーID パスワード
一言コメント  


- 詩人の部屋 -