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[63015] 都心化に伴う排除。

詩人:まとりょ〜鹿

春になり
芽吹く木々たちを
もう誰も見上げてはくれない。

日に日に
大きく育つのは

この小さき木々の土地を囲む
鉄筋コンクリートの冷たい壁。

皆、ここから
私たちを見下ろし
風流だと云う。

そんな言葉
嬉しくも暖かくもない。

もっとみんなに見て欲しかったのは

ご自慢の
赤い木製のブランコに
人々が寄り添う事が出来る小さな白いベンチ
真ん中にあった大きな砂場と滑り台。

子供達の笑い声とお日さま。
月明かりと寄り添う二人。

これらは
もう居ない。

人々が集まってくれるためには
私の大切なモノは失われてしまう。

本当に私達は
邪魔なだけの土地だったのかしら。

2006/01/13 (Fri)
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