詩人:七緒
どうしてわかってくれないの、と声を荒げた君も
だけどもうどうしようもないことだと本当はわかっていたんだろう
何もかも平気なような顔をして
日々を過ごすのは難しくはなく
やさしさと無邪気さの細い針で
少しだけ胸を痛めながら
だって女っていつもそうだろ
愚痴を言い合う居酒屋で
自分の言葉だけが生ぬるく響くようだ
忘れないでどこにも行かないで
本当は腹の底でもがきながら
だってこんなに好きだった
いつからこんなに苦しかった
もっといい奴いるよって
最後の最後に傷付けた
溢れてくる言葉はどれも
僕たちを救わないだろう
やさしさと無邪気さの細い針で
君の胸が痛まぬように
あの頃の僕が僕に言う
なぜ抱きしめて守らない
君の涙と溜め息が消える街
たった4つの季節を
繰り返していくその中で
いつか会えたなら
笑顔が見れたなら
身勝手にそんなことばかり 考えている