詩人:理恵
それはまみちゃんの大事なもの
黒くてふわふわなもの
いつもは水の底に沈んでるけど
見たいときは見れるもの
白い空気を纏ってて
触るとぐにょんと潰れるの
くりりとした目のようなものがついてるけど
目ではない
前足だけ生えたおたまじゃくしのようで
音楽家のかつらのような時もある
それはまみちゃんの大事なもの
まみちゃんはそれがないと眠れない
でもそれがあると起きられないから
目覚まし時計は5回鳴らす
まみちゃんはそれがないと落ち着かない
でもそれがあると寂しくなる
それはまみちゃんが唯一信じてるものだけど
それはまみちゃんを不安にさせる
まみちゃんの大事なものは
たぶん、一生のうちで
誰もが1度は出会うもの
そんな感じ。
H26.12.18