ホーム > 詩人の部屋 > 黒夢の部屋 > 雨模様、心模様 > 投票

黒夢の部屋  〜 「雨模様、心模様」への投 票 〜

  • 黒夢さんの「雨模様、心模様」に投票します。
  • 不正防止のため投票は「詩人の部屋」の登録者のみに制限させて頂いています。
  • ユーザーIDとパスワードを入力して「投票する」をクリックしてください。

[20724] 雨模様、心模様

詩人:黒夢

雨の中、水溜りに映る人模様。
叩きつけるような酷い雨はきっと、当分続く。
そっと観察してみよう。
目の前に広がる街模様。

小さな小さな子犬が震えてる。
可哀相に、捨てられたんだ。
寒いんだね、雨を凌ぐ物もなくて冷たいんだね。
でも僕には何もできないよ。
きっと誰かが…。ああ、ほら。
誰かが傘を差した。
ヨカッタネ、オチビサン。

沢山の人が集まる駅前の喫茶店。
その扉の近くに立つ彼女。
何度も何度も時計を見ているね。
どうしたの?誰を待ってるの?
キット、待チ人ハ来ナイヨ。ソレデモ、待ツノ?

その横で何人かの少年達が 
其処に置いてある誰かの傘を、黙って持っていった。
人の物なのに。
でも僕は何も言わないよ。
だって関係ないでしょ?
見テイタノハ、僕ダケ。
ヨカッタネ、オ兄サン達。

今日も変わらぬ街模様。明日もきっと変わらない。
僕はいつでも見ているよ。この大きな家の窓から。
きっと誰も気がつかない。不思議なものだね。
イインダヨ、思ウヨウニ生キタラ。

いつも変わらぬ人模様。そして僕も変わらない。
何て悪趣味で、ひどく滑稽なんだろう。
雨が全てを濡らしてく。
僕の心も、べとべとに。

水溜りに映る僕の心。
何て醜いんだろう。何て情けないんだろう。

暫く止まない雨に全てを委ねよう。
心も、全部、全部。
そうしたら、僕の心は変わるかな?

くるくる廻る、心模様。

2004/11/13 (Sat)
ユーザーID パスワード
一言コメント  


- 詩人の部屋 -