詩人:拓
あなたの声が繰り返す
嫌いだった僕の名前
甘えてるみたいに
叱ってるみたいに
優しい瞳に抱かれて
そっと眼を閉じた
指先で髪を撫でるあなたの
静かな呼吸が、
鼓動が、
何より好きだった
ずっとここにいたい…
あなたが繰り返す
僕の名前
でもあなたはどこにいるんだろう?
あの道の下かな
家にはいなかった
学校のどこかかな
一人であの公園にいるのかな
どこにいるの?
どうして僕を置いてくの?
綺麗なあなたの名前を
何度も繰り返した
言う度に胸が痛くて
息が詰まって…
2004/06/27 (Sun)