詩人:朱雀
赤いおととが ひらひらと右に左に身をくねり赤いおべべは誰のため水に弾けて凛と舞うするりと冷たい玻璃(はり)のなかくるりと廻って裏返し泡(あぶく)がひとぉつ空の海丸く歪な現当(げんとう)がさても道理をわきまえて丸く歪な目に映える赤いおととが ひらひらと恰も伎賊(きぞ)より舞い戻る