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[20783] パンプ

詩人:哀華

古着た
チェックのコートに
涙のメイクで
唇色は血の気の
薄さが自慢です

指には銀の
ゴツゴツを
腰には銀の
ジャラジャラを

走り出すのは
ピンクのベンツで
バックミラーに
下がる
ヘッドバッキングな
カラベラ頭

鳴り響くのは
出し損ねた電話と
弾けすぎたドラム音と

鼻をつくのは
リバティーンで
隣には
チワワの眼をした
悲しげな兎人形

型どった
夜の端
狂い咲いた
桜を横眼に

パンキッシュな
笑い声で
通り抜ける

ついておいで
追いかけておいで
ここが世界の
終わりだから

ついておいで
見失わないで

アタシは
まだ息ているから

2004/11/15 (Mon)
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