詩人:さみだれ
囁いて
赤い空が降ってくるんだ
私を
家がカタカタ泣いて
呪う
誰か明かりを持っている
繰り返し
繰り返し祈ったよ
返してほしいと
願ったよ
タナトスは窓の外
私は笑っている
だからもう
いいんだよね
泥水が
脳を蹂躙して
赤い空は手の届くところへ
手の形は
変わらないよね
みんなと
何も変わらないよね
星がきれい
飲み込んだ主体を
吐いては噛み
飲み込んでは吐く
恋人は笑った
存在はなく
呟く
凪ぎに彼女はいない
呼吸
呼吸
ブレーメンの勇気を
夜明けに
私は
生きているだろうか
2017/09/18 (Mon)