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詩人:甘味亭 真朱麻呂
『光』
追いかけて
それでも追いつけなくて
ただただ光に突き放されるばかりで
そのあまりの眩しさに不意に目を閉じて
もう一度目を見開いたら
もうその場所に光はなくて
見失って
僕は途方に暮れて
まるで
終電を乗り過ごした間抜けな奴のように
僕は夢すら叶わないまま
今も此処で生きてはいるけど
この胸には虚無感が未だ消えずに漂って
なんとも言いがたい無念さが残っている
夢へと向かう
チャンスを逃した自分の愚かさを悔やむばかりで
それでも悔やめば悔やむほど虚しくなって
ただただ溜息があふれるばかり。