詩人:鴻
涙は“必然”
哀しさ有って泣く事態
涙は“偶然”
嬉しさ有って泣く事態
心は“必然”
何か有って泣く事態
体は“偶然”
何も無くとも泣く事態
命は“…”
この世に生きて泣く事態
命に“奇跡”を付けるにはあまりに困難極まり無く
上手く言い表わせない事態
命は“奇跡”と
呼ぶべきか
命は“必然”と
呼ぶべきか
命は“偶然”と
呼ぶべきか
命に“奇跡”を付けるにはあまりに頭脳が必要で
上手く言い表わせない事態
生死は“奇跡”と
呼ぶべきか
生死は“必然”と
呼ぶべきか
生死は“偶然”と
呼ぶべきか
“ダケド…―”
命に“奇跡”を付けるにはそんなに理由はいらなくて産まれて死に逝く事態には
なんの鎖も見当たらず
なんの檻も見当たらず
それ 望めば“必然”
それ 望めば“偶然”
それ 望めば“奇跡”
生きて
生きて
死に逝くまでに
たくさん
たくさん
思考を繰り返す
だから…―
“《命(ソレ)ヲ…―》”
呼んでみたいだけ
希望を籠めただけ
“必然”ト“偶然”
絡み合って
出来上がった
ちっぽけな…―
“『奇跡』”