詩人:番犬
なあなあ
俺の親友さんよ
いままでの分析の結果だけどな
いや
俺の秘密の研究が完成したんだ
けっこう苦労したけどね
答えはあっさりしたもんさ
腐った概念が地球儀を回してやがったよ
笑っちまうぜ
奴ら自分らを弱者だって考えてやがる
おいおい
奴らは一肌脱ぐのが勿体無いだけだよ
もちろんそれは他人様の為にはって事さ
好きな女を抱くためならば
1リットルの汗だって流せるくせに
困った他人を見かけたら
知らんぷりしやがるんだ
うひゃひゃひゃひゃ
誰だってそうなはずさ
誰も責めやしないだろうぜ
俺様以外は見下しもしないし
俺様以外は当然だと思ってくれる
それでいいから
今までそうやってきたんだろうな
もしも自分がそんな奴なら
反吐撒き散らして死んじまいたいけどな
うひゃひゃひゃひゃ
自分の権利が一番
自分の欲を叶えるのが一番
他人様は踏み台です
自分の言葉は自分の為に
自分の人権は他人様も持ってますよ
関係ないですよね
ああ
もちろん俺にも関係ないね
支離滅裂な言葉ではぐらかしちゃいるけどさ
俺は思うよ
もしも人の心が顔に現れたなら
俺にはほとんど見分けがつかないだろうなって
つまんねえんだ
つまんねえんだ
奴らの弱さ基準で動く地球儀を眺めてたってな
腐った概念?
ああ
まあそういうことさ