詩人:どるとる
誰かのまなざしが今日も容赦なく突き刺さる
直射日光みたいに
何時間か経過したのち今度は君のまなざしが僕を見つめている
まるで あたたかな春の陽射し
どうして こんなにも違うのかな
社会という闘技場から生還し帰還した僕は夢を見ていたかのように君を見た途端君に抱きついて泣いてしまった
※心の中に突き刺さったまなざしの矢をぬいてもらうのが日課なのさ
ほら 毛繕いみたいに優しい君の両手が僕を慰めてくれる
抱きしめたその瞬間に溢れ出る感動の涙が 光り輝いて 夜の不気味な雰囲気もぱっと明るくしてくれる
君のまなざしが僕の心の傷跡さえ癒してくれる
また明日 闘技場に闘いに行けば今のあざやかな処置むなしく傷だらけになって帰ってくるだろうけど
そしたらまた私に慰めてもらえばいいのよ
君は そう 微笑みながら 言うから
僕はまたもや泣きたくなってしまう
あまりの君の優しさに
社会から受けてきた苦痛との果てしないギャップの激しさを垣間見る
ほら また 誰かの知ったような声が 君と僕との 時間を邪魔するようにデジャブデジャブ よみがえってくる
ふるえる僕に 君がくれた 熱い口づけ
そして ぬくもり付きの抱擁
平熱をこえてまるで体が燃えてしまいそう
でも 幸せな心地
社会と 家庭と
そのふたつを毎日
行ったり来たり
そろそろ疲れたな
やめにしたいな…
そんなこと口走る僕を何より応援してくれているのは誰だったっけな
君じゃないか。
そうじゃないか。
がんばらねば
そう 思った
しゃがんでまた立つ運動みたいに
素晴らしい立ち直りの早さで払拭した迷い
さあ あとは 君にもう少しだけ 癒やしてもらえば今日は心の充電はOK、コンセントを抜くように糸が切れた人形のごとく眠れ僕よ
※繰り返し