詩人:千波 一也
終わりは
すべて哀しいものだと
いつかあなたは
示したけれど
確かにわたしは
時刻をひとつなくしたけれど、
なくさなければ
始まることのなかった
時刻のなかで
わたしは
知った
ほんとの海を
そのための
日を
愛することは
哀しいことです
間違えやすいものほど
つながりやすくて
誰もが上手に
傷つきます
そうして癒しを
求めるのでしょう
うたがうのでしょう
愛することは
哀しいことです
始まりは
いつもまぶしいものだと
あれからわたしは
覚えたけれど
あなたを否める
つもりはなく、
いまはただ
愛の深くを泳いでいると
あなたとは
出会えなかった
あらたな意味を探していると
伝えたい
できればそっと
懐かしそうに