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詩人:千波 一也
あさがたに
いきかえるいのちを
つきはしっています
そうしてつきは
さかなのゆめを
おもっています
おたがいに
みるものがなければ
ただのあぶくですから
なんとなく
ちかい、の
です
けれどもよるは
かならずおとずれるよるは
ひとつのて、でさえ
うたがわせるので
みな
うらがわへと
わたります
そのいとなみを
だれかが「し」だと
よびました
ときのながれは
むずかしいものです
すくわれても
すくわれ
なくても
そこここに
いたい、という
こえはおなじですのに
そこここに
いきていたい、のに