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詩人:どるとる
雨上がりの晴天に
ふと気づく
雨は上がったはずなのに心の雨はやんでないと
心の雨がやまないかぎり僕はどんなに頑張っても本気では笑えないな
いくつもの季節を
カレンダーの数字の波を押しのけるようにして今まで走ってきた
今はまだ若い僕だが
もうすでに息切れしている それほど世の中は生きづらい場所
雨が上がったその景色は素晴らしいものだが心に降り続く雨がやんだときはじめて 雨はやんだといえるからね
まだ僕には雨は上がったとはいえないんだ
降り続く 悲しみが消えないかぎり
雨は降り続いているから 心に
ほら バルブしめるように簡単に悲しみ忘れられたら
そんな無理なことを思いながらひとりあまりの悲しさに笑っている
雨上がりの午後
まぶしい陽射しが
よけい 悲しくさせるな
そんな気持ち
捨てきれず 棒立ちしていたいつかの土曜日
また いつ来るともわからないから油断するな。