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さみだれの部屋  〜 「幻」への投 票 〜

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詩人:さみだれ

幻はよく吠える犬に咥えられ
巣穴に戻る頃にはもう手足すら忘れ
空を切るそれは世界の見世物となり
首輪には唯一残された自我があり
主観によれば悲劇だった
客観には喜劇だろうが
俯瞰で見ればなんてことない
総意による言葉により

魂はよく吠える
人のそれはよく吠える
何を吠えているのだろう
意味などないと俯瞰は言う
主観は体を気にして黙り
客観には漫談だった
憂鬱には水を与え
貴方は行儀よく座って

ありきたりな午後を過ごす
私にはわだかまりがない
あなたは欲しているばかり
私にないとわかっていながら
幻はそんなものだと
巣穴に戻る頃にはもう
主観が大袈裟にすれば
あなたが静かに
無かった事実に
気にすれば死ぬと
囁かれてる
そんな風に
見世られている

2025/03/30 (Sun)
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