詩人:甘味亭 真朱麻呂
雨降りの道を歩いていた
遠くの方で雷鳴の音と
僕の腹の虫が鳴る音が聞こえる
明日にはこの雨止んでるかな
明日には…明日には…
明日には全部残らず忘れられてるかな
いつの間にか
独りぼっち
突き離して
恋しくなって
同じことの繰り返し
こんなもの愛だなんて自信を持って言えるわけもなく
気付けばいつも
独りぼっち
忘れられもしないまま日々は続く
雨は止まずに限りなく降り続く
すり減った靴の踵が泥を跳ねてズボンを汚す
ずっと遠くの方で
信号が赤から青に変わる
僕はただ
此処で立ち止まり
空を眺めるばかり
夢を語るばかり
羨むような眼差しで涙を流すだろう
誰も憎めないまま
誰も愛せないまま
日々はずっと僕を置き去りにして遠ざかる
寝ても覚めても
振り返ってみても
変わらずいつも
独りぼっち。