詩人:柚
外はとても明るくて
青と蒼ばかり広がっている
風は木を揺らし
とても強く まるで歌うように
枝をしならせた
僕はそれを
何も無い部屋から見ていた
音すら聞こえないこの中で
僕は音を感じていた
一体自分はこの部屋で何をしている
世界はもっと広かったはずだ
この場所に存在しているのかも
不安に思えてきた中で
僕は外を見ていた
一つの赤い風船が
青と蒼ばかりの中を飛んでいく
きっと幼子が
放してしまったのであろう赤い風船が
僕の中に飛んできた
そんな気がした
まるで何かが生まれるように
2009/05/21 (Thu)