詩人:快感じゃがー
境界線を
越えた先では
様々な愛を目にしたよ
誰かは
私を高く買ってやる
と言い
別の誰かは
跪いて
愛を誓うとキスした
ここら辺にある
傷は全部
あいつのせいで
その剣が
自分の心をも
貫いていたことを
いつになったら
彼は気づけるかな
(...多分、一生気づけないだろうね)
ただ思う
これは罰なんだと
ただ思う
私は求めすぎたんだと
長いこと
闇ばかりの場所に
居たせいで
久々の光は眩しくて
今度こそ本当に
溶けてしまうんじゃないかって
怖くて
シーツを引きずって
歩いた
与えられるものに
甘んじて
掴み取ることを
忘れてた感じ
だけど
大好きな人と
愛し合える
ということは
決して
当たり前な風景
なんかじゃなくて
尊く幸福に満ちた
行為だったと
気づいた頃には遅すぎたの
私は
あんなこと
したくはなかった
まるで
一気に汚れたみたいだった
それでも
抱き締めてくれたら
それで好かった
心の孤独は
最後まで
埋められず終い
だったけど
彼らの度量の大きさや
慈悲深さには
感謝してるよ
あの日の私は
若くて愚かで
だけど
一番正直な
自分で居られた
だから
後悔
なんて言葉は
砕いて星屑にするね
きっとまた
何処かの境界線を
跨いだときに
私は
もうひとつ
大人になるのだろうから