詩人:どるとる
どうしようもないせつなさは誰がぬぐってくれる?
孤独な今に救いを求めたら天使が舞い降りるとでもいうのかい?
際限なく生まれる悲しみをくたばるまで相手してなくちゃならないのに
僕は何を笑ってるんだろう
たったひとつの喜びになに、気をゆるしてるんだろう
アメに降られ
心まで水浸し
ムチで叩かれ
肉眼では見えない傷が所狭し
着の身着のまま
僕は走った
標識だらけの
ルールの王国を
ただ縛られるまま
言われるがまま
正しいと思い込んで
そこに 今 見えている光は信じても問題ないですか?
誰かおこたえください
アメに濡れて
アメの甘さについ気をゆるめ
その隙を取られ
ムチがとんできて
僕はまた傷だらけ
憎しみが増すだけ
それでも誰を憎んだってしかたないそのしかたなさに果てはないこと
誰よりも知る僕はただただとほうに暮れるばっかで
アメの冷たさに耐え
ムチの痛さにも耐え
ただ甘いアメをせがむときだけ世の中に尻尾振ったりして
本当、自分でも自分のプライドの薄さに
呆れる始末
僕の価値は一体?
今はどんなに単位を下げても値段のつけようもないくらい
自分の価値の低さに気づいて溜め息を煙らせるだけ
アメに濡れても
ムチで打たれても
もうむなしいだけ
ただ悲しいだけ
何の感想も無い
もう飽きてしまって
繰り返しすぎて
何のこともない
それでもアメは降り続きムチは振り回され続ける
僕をただ目覚めさせる為だけに
それでもまだ目覚めない僕にまたアメとムチが繰り返し繰り返し
僕はいつになったら
僕はいつになったら
誰かがいうような
利口な人間になれる?
最近は専らそんなことばっか言ってる
意味ももはや成しそうもないアメとムチの日々のなか。