詩人:千波 一也
この世にひょい、と
生まれたわたしを
どう思おうと
わたしの自由
どう思われても
わたしは自由
つまりは
すべて、予定のとおり
未定という名が
いついつまでも
予定のとおりであるように
この世が仮に空だとすれば
わたしはいつでも
降りてしまえる
この世が仮に闇だとすれば
わたしはいつでも
照らしてしまえる
当旅客機は
必ずどこか目的の地を
どことは決めずに
追い求めます
はじめて知った青色が
透けてみえたら
素敵だね
はじめて知った青色が
くすんでみえても
素敵だね
予定のとおりの
未定の世界は
まったく
怖くて
まったく
優しい