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詩人:千波 一也
夢の続きを見るために
ぬぐいきれない
やさしさに染む
夜に泣き
夜を咲かせて
また夢になり
夢の続きを見るために
つかい慣れない
火に冷める
いつからか
朝の定義が
明けなくなって
あやまちを
つないできたのは何がため
あやまちを
非難し
許し
そのたびそれが
恋しくなって
夢の続きを見るために
夢という名は
捨てられ
拾われ
くり返し
欠けては満ちる夢となる
しあわせの
具象もどこかそれと似ていて
たやすい言葉に
消えやすい
夢の続きを見るために
空からこぼれた魔術をひとつ
そっと含んで
言葉は生まれ
それを求める旅人が
無限の果てまで
重なってゆく