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[132650] 距離の錯覚

詩人:ギョロ

手のひらサイズのケータイが 僕らの距離を錯覚させる


小さく冷たいケータイが まるで君の手のようだから

ピンク色の絵文字が 毎日毎日液晶にうつしだされるものだから

手を伸ばせば触れられるような まるでそんな距離から声がするもんだから


だから
そんな調子で 僕らの距離は狂いだす

二人を繋ぐはずのケータイが
唯一の君の気配が
触れ合う感覚を忘れさせ 互いの顔もわすれさせ
それでもデートした気分にさせてしまう

そして僕らは距離を錯覚していく

2008/10/08 (Wed)
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