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詩人:チェシャ猫
多分泣いていたんだろう
あの日の僕と夢は
乾いた唇かみしめて
枯れた心に水をやって
また少しだけ
描いた夢の端っこを切り取った・・・。。
心と体の境界線が曖昧なこの世界で
見えない何かに右手突き上げて
その両足で大地に踏ん張っていた
現実を右手に嗤う誰かに背を向けて
枯れかけた声で叫んでた。。
消えかけた声が世界の時間から取り残されたとき
その手は誰かに振りかざすのではなく
震える誰かを抱きしめる為にあるのだと
教えてくれたのは君だから・・。。
例え時計の針を止めてみたとしても
世界は変わらずに歩き続けるけど。。
水溜りに映った星に手を伸ばしてみても
夢の中の君を抱きしめたとしても
広げた両手に残るものなんてないけれど。。
いつからか微笑うことを忘れた世界が
語り尽くされた愛を置き去りにしても
僕はこの夜の下で歌い続けるから
白黒だったこの世界を
薄っぺらだった毎日を
右手でなぞった境界線の向こうに蹴飛ばして
君にありがとうを叫ぶよ
子供の頃に見た夢の続きを片手に
僕はまた歩き出すから。。
膨らみはじめたこの世界のどこかで
枯れかけた声絞って
ずっとずっと歌い続けるから・・・。。