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詩人:甘味亭 真朱麻呂
暑い夏の日の午後
青い空と白い雲が見える
太陽が顔をのぞかせてる
コップに注がれた冷えた麦茶
氷が音をたてて溶けはじめてる
『暑いな〜…』
バカみたいに繰り返す
出かける気にもならない
下着姿で畳の上
寝ころんで
目をそっと瞑る
風鈴がチリンと音をたてる
蝉が鳴いてる
遠ざかる音達
薄れていく意識
そうやって
気づけば夏が終わって
また夏が来て
同じような景色を眺めてる
でも大概そんなもんだよ
君は笑って言うけど
少しだけ
儚いような
切ないような気持ち
この胸に芽生えた
通り過ぎる八月の終わり
風鈴をしまった。