詩人:千波 一也
わたしたち、
こころを生きている
だから、
そういう意味で
世界は同じ、
陸つづき
けれど
こころは、
こころの意味は、
生き方次第で変わってしまう
それがおそらく海で、
決して背けはしない海で、
わたしたちの前に
長らく横たわる
ただひとつ、
海の向こうが
陸地であることだけは
変わりなく
わたしたち、
つよがりを生きて
ほほえみを生きている
わたしたち、
つぐないを生きて
いたわりを生きている
わたしたち、
こころを生きて
海を知ってゆく
陸として
海を一から知ってゆく
わたしたち、
今日もどこかで生きているなら
ただそれだけで
世界はおなじ、
陸つづき
ときどき海に
立ち止まりながら
誰もがおなじ、
陸つづき