詩人:甘味亭 真朱麻呂
切なさ募る12月
僕の心に積もる雪
君というただ一つの拠を失った僕に残ったもの
惨めなだけの12月
僕の瞳に映る雪景色
赤と緑のクリスマスカラーに街は彩られ
毎年のように商店街は人で賑わう
君がくれた手編みのマフラー首に巻いて
独り淋しく宛もなくさまよう僕
行き止まりの愛
離れてくふたりの距離
気づいたときには僕の隣の君は思い出になる
雪みたいにすぐに溶けてなくなる
僕の胸の中で冷たくなって
跡形もなく何処か遠い場所へ消えてった…
この雪が降り止む頃には
きっと
街はいつもの静けさに戻るだろう
そしたら
君のことも忘れてしまいそうで
それだけが不安でたまらないんだよ
だから
まだ雪よ
降り続いておくれ
僕の気持ち
天まで届いておくれ
失ったもの
もう戻らない
決して…
だけれど
きっと僕のこの胸の中に
いつまでも
いつまでも
君がいます
変わらない笑顔で僕に微笑みかける
君がいます
僕は忘れない
どんなにつらくても
あの楽しかった日々を胸に
これからの未来を生きていくのです
真っ白く染まった
道を歩きながら
口ずさむうたは
12月のうた。