詩人:白茹たま
この世界の主人公が
私だったなんて
耳を塞ぎたくなるような現実を
楽しんでいる私がいることに
ようやく気づいた
思えば
私は非日常に入り浸り過ぎた
遊び盛りな学生でもなけりゃ
落ちこぼれた会社員でもない
日常をただだらだらと生きるものでもなけりゃ
今にも飢え死にそうな乞食でもない
何をしようと私は主人公なんだろう
私なんて
どこにでもいるような
普通の少女に生まれたかった
"地球にいる人間"の一部として
人数に加算されるだけで良かった
それなのに どうして
私は主人公になってしまったのだろう
非日常に足を踏み入れたあの時から
私は主人公として生きることになってしまった
この世界の主人公は 他でもない私