詩人:千波 一也
風の
含んだ栄養を
いいだけ食べたら
夢見の時刻
よいことも
よくないことも
よい、を満たしうる
定義のことも
ときが
過ぎれば
牧草になる
風に
吹かれて
栄養をまた蓄えて
それでもやはり
牧草らしく
ただ
揺られるだけの
いたって
平和な
牧草となる
それを
わたしは
いいだけ食べて
やはりまた
牧草に
する
のんきなままでよいような
のんきなままでは
よくないような
そして
のんきと
よい、とを満たしうる
定義を考え
木曜日、
ひどくおもたく
ひどく平和な
ゆらゆら
ほわわ、が
わたしの
近くで
鳴いている
そんな気がする
木曜日