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詩人:高級スプーンあと何年
望郷と呼ぶにはまだ早いか
って
そんな
大していいもんじゃなかったか
きみとぼくと
あなたとわたしと
おまえとおれの関係は
誰にとっても良い思い出
じゃあないかな
けれども楽しかった
あの日々
だからよく来ていた
飽きずにまあよく書いたし
読んだよあれもこれも
知ってる人のも
気になった人のも
新しい順にも色々
老いはしないが若い文章
今とそんなに違わないか
古びてはいないが
ピカピカに輝いてはいない
その思い出
あの頃の毎日が
サザ※さんや
ちび●る子ちゃんの一日みたく
どこかで繰り返し続いていて
いつでもそこに戻れたらいいのに
いまも生きている人
ここにはもういない人
言葉を交わすことも
ほとんどなくなった今
ふと思い出す
出会ったのは確かだろう?
よく話した人がいた
一度も話さなかったけど
よく見る作品があった
それが思い出になったのは確か
何の部屋に居たかは忘れても
出会った人と作品は
振り返った時には
そこにいてほしいもんだ