詩人:†楓風†
ある日誰かに言われた陰口は余韻すら残さずすぐ消えた
ある日誰かに言われた悪口も今じゃ内容すら思い出せない
あの日言ってしまった悪口は今でもふと思い出す
言ってる時は気づかないその醜態
今では後悔という永遠に外れることもない鎖で繋がれる
決して引きちぎれない
決して腐食しない
過去の醜態は過去だけに留まらず
現在進行形でその悪臭を己の中に振りまく
いくら嗚咽しても
いくら懺悔しても
醜態自体の記憶は焼き付いていて色あせるどころか鮮明に
鮮明を越えたら何になる?
今はそんな恐怖に震えている