詩人:ヒギシ
冷たい鉄格子の向こう躓いて立ち上がれない貴方手を貸すことは出来そうにありませぬがどうか私のこの羽をちぎって持って行って下さいここから出られない私の代わりに私の羽であの空へ飛んで下さい冷たい鉄格子の向こう自ら作った檻から出られない貴女手の代わりに羽を差し出すどうかそんなこと言わないで貴女も一緒に来て下さい僕独りでは飛べません上を向く力も無いのです空とはどんなものですか冷たい鉄格子の隙間冷えた手を取り合う